昔懐かしのコロッケ 旨し懐かし昭和の味。【下町コロッケ】レシピ・作り方

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レシピは下部にあります。
学生の頃、コロッケ屋でアルバイトをしていた。
今はもう倒産してしまいその会社はないのだが、
全盛期はわりと繁盛していたように思える。
キャッチャーな会社名とマスコットキャラクターで
コロッケ産業の光り輝くスターのような新進気鋭のコロッケ屋であった。
デパ地下などに入っているテナント店と駅前などに
売店として出店している路面店と2パターンあり、
私は後者の路面店に配属された。
オーダーが入ったら冷凍コロッケを揚げるという至ってシンプルなお仕事。
またこのコロッケが冷凍なのに、
サクサクした衣とじゃがいものホクホクした甘みがあり、
種類も豊富で大変美味しかったことを記憶している。
王道のポテトコロッケに野菜コロッケ、かぼちゃコロッケ、
カマンベールチーズコロッケ、細かい鶏肉が入ったチキンコロッケなど。
しかも一個60円前後なのだから、
主婦や学生などに売れに売れた。
しかしながら私には今も鮮明に覚えている嫌な思い出がある。
コロッケの訪問販売をさせられたのである。
いきなり近隣の住宅地の地図を渡され
訪問販売をしてこいと命じられたのだ。
一軒一軒インターホンを押して
「コロッケは要りませんか?」なんて不気味すぎるじゃないか。
その姿はさながらマッチ売りの少女であった。
優しいご婦人が何個か買ってくれたりしたが、
とても採算に合わぬ仕事であった。
それから時は流れ、最近冷凍食品コーナーで
この会社の冷凍コロッケを偶然見つけた時は痺れた。
何かの運命を感じ購入し、自宅で揚げて食べたのだが、
変わらぬクオリティにじんわり懐かしさが込み上げた。